【棗 和歌の浦】内銀地に金砂子 新井宗賀 共箱

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サイズ径 7.2㎝  高さ 7.5㎝鶴群れ飛ぶ和歌の浦に「レンゲソウにスギナの春草」、「菊、桔梗、芒の秋草」を配し、万葉歌人に愛された景勝の春秋を表しています。鶴、草花は高蒔絵の技法で、高く盛り上げて立体的に見せており、迫力と共に印影の美しさも見所の一つです。菊の葉の一部が朱銀の技法で少しだけ朱みを帯びており、この棗に柔らかさ、優しさを与えています。身と蓋の図柄がピッタリと合う切合口も、見事という他ありせん。内は銀地に金砂子です。銀地や金梨地は見ますが、この設えは大変珍しく、銀地に控え目に輝く金砂子が上品です。本品は名工の美意識が、高い技術と惜しみなく掛けられた手間ひまによって結実した逸品です。新品未使用、自宅保管品、共箱共布付きです。カラー···ブラック種類···茶道具#はづき棗《和歌の浦 古く和歌に名を残す絶景の地》神亀元年(724)、聖武天皇の行幸に従った宮廷歌人の山部赤人は、和歌の浦と玉津島の神々しい美しさを讃え、潮の満ち引きに躍動する大自然の風景をダイナミックに歌に詠み込んだ。「若の浦に 潮満ち来れば 潟を無み 葦辺を指して 鶴鳴き渡る」山部赤人(万葉集巻6 九一九)(意訳)和歌の浦に潮が満ちると、干潟が無くなるので、葦辺を目指して、鶴が鳴きながら飛んでゆくよ以降、和歌の浦は聖地となる。玉津島には和歌の神が祀られて、歌人の憧れの地となり、多くの和歌に詠われるようになる。

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